無料で読める!日本の古典・民俗学の本「方丈記」「遠野物語」など5選
2015/10/15
日本の古典に興味があるけど、敷居が高そうーと思っている方。
kindleで無料で読める日本の古典・民俗学の本をご紹介します。
kindle持ってないから読めないよーって方!
大丈夫です!スマホがあればkindleアプリをダウンロードして読むことができますよー。
私もkindleは持っておりません。ipadとiphoneで読んでいます。
iPhoneから見るとこんな感じです。
目が悪い人には、文字が大きいので紙の本より読みやすいです。
有名な鴨長明の随筆「方丈記」です。
方丈記って随筆の中でも読みやすいなー、と思います。
折りたたんで運べる方丈庵は、「どこか人里離れた場所でヒッソリ暮らしたい…」という人の理想では。
方丈庵の細かい説明は、とっても面白くて水木しげる先生も漫画化してたりします。
方丈記の時代には災害がたくさん起こりまして、その記述も興味深い物であります。
有名な柳田 国男先生の「山の人生」です。
山の中に生活する人の、いろいろな不思議な経験を書いたものです。
「山人」の話なんかもあります。
冒頭のある囚人の話
「今では記憶して居る者が、私の外には一人もあるまい。三十年あまり前、世間のひどく不景気であった年に、西美濃の山の中で炭を焼く五十ばかりの男が、子供を二人まで、鉞(まさかり)で斫(き)り殺したことがあった。
女房はとくに死んで、あとには十三になる男の子が一人あった。そこへどうした事情であったか、同じ歳くらいの小娘を貰って来て、山の炭焼小屋で一緒に育てて居た。
其子たちの名前はもう私も忘れてしまった。何としても炭は売れず、何度里へ降りても、いつも一合の米も手に入らなかった。最後の日にも空手で戻って来て、飢えきって居る小さい者の顔を見るのがつらさに、すっと小屋の奥へ入って昼寝をしてしまった。
眠がさめて見ると、小屋の口一ばいに夕日がさして居た。秋の未の事であったと謂う。二人の子供がその日当りの処にしゃがんで、頻(しき)りに何かして居るので、傍へ行って見たら一生懸命に仕事に使う大きな斧(おの)を磨いて居た。阿爺(おとう)、此(おれ)でわしたちを殺して呉れと謂ったそうである。そうして入口の材木を枕にして、二人ながら仰向けに寝たそうである。それを見るとくらくらとして、前後の考も無く二人の首を打落してしまった。それで自分は死ぬことが出来なくて、やがて捕えられて牢に入れられた」
凄惨な事件の話なのですが、「小屋の口一ばいに夕日がさして居た」という文学的な表現がすごいですね。
さすが詩人でもある柳田先生だなぁ、と思います。
柳田 国男先生の有名な「遠野物語」もkindleで無料で読めちゃいますよ!
こちらは、妖怪のお話が盛りだくさん。
文語体で少し読むのにコツがいりますが、慣れてしまえば、スラスラと読めるでしょう。
妖怪好きには必読の書です!
日本の民俗学者、折口信夫先生の沖縄研究の本「琉球の宗教」です。
折口先生は、沖縄が大変気に入って長く滞在したと言います。
沖縄の文化、宗教などに興味がある方は、読むと面白いと思います。
第二次世界大戦以前の沖縄の貴重な調査でもあります。
戦火で、かなりの口伝が途絶えてしまったそうです。
生物学者でもあり民俗学者でもある南方 熊楠先生の本です。
干支の動物を下敷きに古今東西の説話をふまえて語っておられます。
柳田、折口 両先生に比べ、話があっちゃこっちゃ飛んで読みにくくもありますが
熊楠先生の講義を聞いているようで面白くもあります。
熊楠の手による論文はきちんとした起承転結がなく、結論らしき部分がないまま突然終わってしまうこともあった。また、扱っている話題が飛び飛びに飛躍し、隣人の悪口などまったく関連のない話題が突然割り込んでくることもあった。さらに、猥談が挟み込まれることも多く、柳田國男はそうした熊楠の論文にたびたび苦言を呈した。
wikipediaヨリ(笑)
まさにこんな感じです!
南方 熊楠先生は、あんまり論文を書かれていないそうで、熊楠先生を理解するには必読の書といえるでしょう。
干支ごとにあるので興味のある動物から読みましょう!
十二支考 01 虎に関する史話と伝説民俗
十二支考 02 兎に関する民俗と伝説
十二支考 03 田原藤太竜宮入りの話
十二支考 04 蛇に関する民俗と伝説
十二支考 05 馬に関する民俗と伝説
十二支考 06 羊に関する民俗と伝説
十二支考 07 猴に関する伝説
十二支考 08 鶏に関する伝説
十二支考 09 犬に関する伝説
十二支考 10 猪に関する民俗と伝説
十二支考 11 鼠に関する民俗と信念